(1) ♀ | (2) 卵 | (3) 一齢幼虫 | (4) 二齢幼虫 | (5) 三齢幼虫 | (6) 四齢幼虫 | (7) 終齢幼虫 | (8) ♂ |
日本昆虫目録(2016)によると,イシハラカメムシは本州と四国に分布し,宮崎県を含む九州には生息していないとされている.宮崎県内の文献を見直したところ,唯一,霧島山系飯盛山の記録が見つかった.しかし,この記録は目録として記載されたもので,具体的な採集日は記録されておらず,標本も残されていなかった.イシハラカメムシはミツバウツギのみを寄主としている.霧島山系のミツバウツギの分布を図鑑で調べたところ,都城市下水流に生息しているが極めて稀ということである.何度か霧島山系に通い,ミツバウツギを探したが見つけることはできなかった.そのようなときに,ミツバウツギは椎葉村や高千穂町などの県北地域に多いと聞き,高千穂町へ行き探したところ,ミツバウツギとイシハラカメムシを確認することができた.(高千穂町,えびの市)